ダイのオプション

クローレンのダイ技術には、オプションのリップ調整機構やディッケルシステムもあり、お客様のプロセスに合わせてカスタマイズできます。

リップ調整オプション

クローレンのオートゲージリップ調整機構は、厚さばらつきを狭い範囲に収める助けとなり、その結果、少ない原料の使用で、製品仕様に適合します。コンピューターによる自動プロファイルコントロールパッケージを使用し、厚さを継続的にモニターしてダイリップを調整、幅方向の厚さ均一性を最適化し、生産の最大化を図ります。これにより、仕様に速く到達し、さらに狭い範囲の厚さ許容値を達成する助けとなります。

クローレンのフレキシブルダイリップと組み合わせ、最大7.6mm(0.300インチ)のダイギャップ調整が簡単に行なえます。リップ調整を何度も行なったり、リップ調整でダウンタイムを多く発生させたりせず、クイックギャップ機構は一点の調整で5.0mm(0.2インチ)のリップ調整が可能で、きわめて正確で再現性のある結果が得られます。中程度から厚物シートの運転において、流れ方向の厚さコントロールも改善できます。クイックギャップリップ機構をクイック・クリーン装置として使用、リップを開けてダイから汚染物を除去することもできます。

デッケルオプション

特許IDSシステムは、最小限のダウンタイムで押出製品の幅調整を可能にします。IDSの特徴であるソリッド型のマニフォールドプラグおよびブレードが、ディッケル部を塞いで樹脂の劣化をなくします。ダイ断面の大きさも変わらないため、ダイとロールの位置関係にも影響を与えません。

クローレンのもう一つの特許ディッケルシステム、EDSは、IDSと同じ利点を備えながら、単層エッジを作る機能を提供します。これにより、高価な樹脂をエッジトリムに使用せずに済みます。EDS使用時のエッジトリムは単一の樹脂になり、リサイクルしやすくなります。プロセスによっては、EDSの使用によってフィルムエッジを安定させてネックインを減少、良品の増加を図ることもできます。

ディッケル幅の連続的調整が不要の場合に、コスト効率の良いディッケルを提供します。ディッケルインサートをダイ流路エンド部に簡単に装着することで必要な製品幅が得られ、余分なエッジトリムがなくなります。従来のアウターディッケルのようにニップとロールの距離が長くならないため、メルト力の低い樹脂を流す中程度の厚さのシートメーカーにも、大きな利点となります。

新ダイ、リワークダイのどちらにも装着可能で、ダイリップ全幅までディッケルを後退させることができるので、リップを取り外してダイを清掃、メンテナンスすることが可能になります。パワーウェッジディッケルシステムは、調整機構にヘビーデューティー仕様のねじ切りロッド、丈夫なガイドレール、スライディングウェッジ、特殊封入シールストリップを用い、長い間トラブルや樹脂漏れなく使用できます。